コリオリの力というのは、地球の自転によって現れる見かけの力のひとつです。

台風が反時計回りに回転する原因としても有名な力です。

実は、台風の回転運動だけでなく、偏西風やジェット気流などの風向きなどもコリオリの力によって説明されます。

今回はコリオリの力について簡単に説明したいと思います。

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コリオリの力の発見

コリオリの力は、1835年にフランスの科学者 ”ガスパール=ギュスターヴ・コリオリ” が導きました。

コリオリは、仕事運動のエネルギーの概念を提唱したことでも知られる有名な科学者です。

コリオリの力が発見された16年後に、フーコーの振り子の実験を行って地球の自転を証明しました。

≫≫フーコーの振り子の実験とは?地球の自転を証明した非公認科学者

フーコーの振り子もコリオリの力を使って説明できるのですが、それまでコリオリの力にを利用して地球の自転を確認できるとは思われなかったようです。

また、フーコーの振り子とコリオリ力の関係性がはっきりするまで、少し時間もかかったようです。

コリオリの力とは?

簡単にするため、地球を回転する円盤に例えて考えてみましょう。

水流

図は地球を宇宙から(真北から)眺めた図です。

地球は反時計回りに回転しています。

運動している物体があれば、力が働かない限り赤い矢印のように等速直線運動をします。

この直線的に動いている物体を、地球と一緒に回転している人が観察すると、等速でも直線でもないように見えます。

等速直線運動から外れるような力が働いているように見えるのです。

これが見かけの力です。

物体自体は等速直線運動しているのに、観測する人の方が等速直線運動していないために見かけ上発生する力です。

計算せずにイメージだけ

赤い矢印のように直線運動しているものを、地球と一緒に回転している人から眺めたときにどのように観測されるのか計算すれば、コリオリの力(と遠心力)が計算できます。

Wikipediaにも計算が載っているので知りたい人は見て下さい。

ここでは、物体がどう動くのかまで示さず、イメージだけを説明してみます。

簡単にするため、物体がどこにあるとか、どんな速さで動いているかは無視して、物体が動いている方向だけを考えてみます。

赤い矢印は一定の方向を向いています。

コリオリの力の方向

それを北を向いて地球と一緒に回転している人(白い矢印)が観測しています。

一番下のときは、赤い矢印は北に向かっています。

少し自転すると、矢印の方向は北ではなく少し東の方向になります。

そして自転するにつれて、どんどん東方向にずれていきます。

地球と一緒に回転している人が、自分は北を向いて静止していると考えていたら、矢印の方向がどんどん右にずれていくように見えるのです。

コリオリ力方向

まるで、物体の運動方向を時計まわりに回そうとしている力が働いているかのようです。

これがコリオリの力です。

コリオリの力の直感的な表現

  • 直線的に動いていいるものを
  • 反時計まわりに回っている人からみると
  • 時計まわりに回って見える

こう考えると、何となくイメージできるのではないでしょうか?

南半球では、回転方向が逆になるので、コリオリの力は北半球では時計まわりに、南半球では反時計まわりに働くのです。

フーコーの振り子との関係

別記事「フーコーの振り子の実験とは?地球の自転を証明した非公認科学者」で、地球の自転を証明したフーコーの振り子を紹介しました。

振り子が揺れる方向は、北半球では時計まわりに、南半球では反時計まわりに回るというものです。

フーコーの振り子はコリオリ力によって回転すると言っても間違いありません。

台風とコリオリの力の関係

台風の渦

台風は、北半球では反時計まわりに、南半球では時計まわりに回転しています。

これもコリオリの力によるものです。

ちょっと不思議な気がしませんか?

コリオリの力は、北半球では時計まわりに回転するように働くのに、台風は反時計回りに回っています。

これは、台風がどのように発生するのか考えてみれば理解できます。

台風の発生

台風の中心は、気圧が低くなっています。

空気は、圧力の高いところから低いところに動くので、周囲から台風の中心に向かって風が流れ込みます。

空気は台風の中心に向かって動くのですが、同時にコリオリの力が働き、北半球では風の向きが右に(時計回りに)曲げられます。

台風

気圧が低い中心に向かう力とコリオリの力によって、反時計まわりに回る風が発生するのです。

これが、台風が(北半球では)反時計回りに回転する理由です。

水の渦に働くコリオリの力

水流

トイレや流し台で排水するときの渦は、北半球では反時計まわり、南半球では時計まわりになるという噂があります。

確かに、排水溝に向かう水流を右に曲げるようなコリオリ力は働きます。

しかし、あまりにも小さすぎて実際にはほとんど影響はありません。

最初に水が流れ始めるときのちょっとした水流の向きの違いでどちらに回転するのかが決まってしまうのです。

ということで、水流の渦の方向が北半球では反時計まわりになるという噂はガセネタです。

コリオリの力が効いてくるのは地球規模の大きな運動だけです。

地球規模の大きな運動と聞けば、普段の生活には関係ないようにも思えますが、気象に大きな影響を与えている生活に密着しているものでもあるのです。


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